公式
【公式は、手計算を10回やってから。】

現在、当塾では、
「高校生になっても困らないための物理・化学」
というテーマで予習講義をしています。

この春、
新しく高校生になる中3生が対象です。

特に、

「物理」に関しては、
高校の途中で 挫折する子が多いです。

高校生活の半ばになってから

「学校の授業が全く分からなくなって困っている」
と、助けを求めて 塾に来る子もいます。

そうした子のノートを見ていると、

びっくりするほどに
「公式をただ丸暗記させられている」
という事に気づきます。

「S=1/2at^2(2乗)」

こういう公式を、
最初から丸暗記しようとしていたら、

分からなくもなりますね。(苦笑)

新しいことを教えるときに、
最初から「公式を丸覚え」することは

絶対に避けた方が良いです。

「公式」というのは、
すでに手計算を10回以上やった人が、

より「効率化」するために使うべきものです。

つまり、
「公式が無くっても自分の手で計算ができる」
というくらいに回数をこなしているけど、

時間短縮のため、スピードアップのために「公式」を使う。

これがベストな公式のとらえ方です。

だから、
僕の講義では 初めから公式を教えません。

徹底して、
「もっともシンプルな数字の例」を挙げて、

・手で計算してもらい、
・グラフを書いてもらい、
・図を書いてもらい、

理解してもらいます。

とにかく、
まずは「簡単な数字」で反復することです。

いきなり
「t」とか「v」という風に、一般化しない。

・速度=「v」
・時間=「t」

などと、

最初からいきなり一般化して文字にすると
受講者は混乱します。

確かに一般化するということは、
「どんな数字を当て嵌めても応用が利く」
というメリットはあります。

(教える側も、インスタントに教えられるので
手間のかからない楽な教育方法ではあります)

でも、

最初から「v」とか「t」として教えてしまうと、
どうしても「その公式を暗記する」という所に
受講者が フォーカスしてしまいがちなんですね。

だから、
速度が「10」
時間は「5」

という風に、
徹底して 簡単な数字の例を提示します。

「数をこなしてこそ、理解できる」
という事は、物理以外にも どんなことにも通じるんですね。

理解するというよりは、
「体得する」という表現の方が、適切かと思います。

僕の講義では、

「書き勉」
と自分で読んでいるメソッドなんですが、

新しいことを教える時にも
とにかく本人たちに「手」を動かしてもらいます。

そのために、オリジナルの
「書き勉」プリントを配布し、書き込んでもらいながら
授業を進めていきます。

以上、
僕の「書き勉」理論でした。