最近、「元素」について生徒に教える機会が多く、
というより、
中学理科において「原子・元素」について理解しないと
3年間ずっと苦しむことになるので、
どうやって教えれば効果的なのかという事を
僕ら講師は 日々、試行錯誤するのです。
そこで最近、
男の子に反応が良い「ポケモン」から切り口を思いつきました。
(一例)
・「水素」はなぜ「H」なのか?
・ポケモンの技を思い出してくれ。
「H」というのは「Hydrogen」(ハイドロゲン)の頭文字。
「Hydro ハイドロ」というのは水を意味する。
(ギリシャ語から由来するそうです)
ポケモンの技に、
「ハイドロポンプ」という技がある。
(カメックスとかが使う技で)
水をポンプみたいに噴き出す技なんだけど、
「ハイドロ(水を) – ポンプ(噴き出す)」
という事。
要するに「ハイドロ」は「水」を意味する。
次に、
Hydrogenの、「gen」について。
「gen ゲン」は、「生ずる」という意味がある。
「Hydro – gen」
ということは、
「水を – 生ずるもの」
という意味になるんですね。
だから漢字で書くと
「水素 = 水の素(もと)」
だから
水素は「水」にすごく関連がある元素。
実際、
「水素」の気体に火をつけると、「水」を生じる。
逆に、「水」を電気分解すると、「水素」が出来る。
だから「Hydrogen =水を生ずるもの」であり、
「水の素」と書いて「水素」。
「H」と聞いたら、ハイドロポンプを思い出すこと。
…という説明をすると、
「なるほど!」と、
男の子はポケモンを知っているので
妙に理解できるらしい。
要するに、
何かを覚えるときに、
「水素はHだ!さぁ暗記しなさい!」
という教え方をしても、
なかなか覚えられるものじゃないという事です。
それよりも
その語源は何なのか、という話をしたり、
本人たちが知っているような物(ポケモンとか)と関連性を付けたり、
具体的なエピソードと一緒に話してあげると、
納得できるし 関連する化学現象も、一緒に覚えられる
という事です。
(もちろん、
その記憶を「繰り返し・反復」でアウトプットして、
定着させていくというトレーニングも絶対に必要なんですが。)
だいたい学校の授業では、
「Hは水素だ!さぁ暗記しなさい」
という教え方をしてると思うので、
僕ら学習塾は
そこを埋める「関連知識」を投げかけて、
しかも「記憶を定着」するためのトレーニングを手伝う。
そんな役割を持っていると考えています。